その3-弱い人に対して

12回に分けて、これまで指導したいろいろな方々からの質問と回答を紹介します。
この質疑を読んで、改めて、ご自分が「へー」と思った質問回答を3つ挙げて、どこが「へー」だったのか、最終回までに書いてください。
そして、課題として「新しい質問を1つ以上」作ってください。
提出方法は最終回にお知らせするので、忘れないようにしてください。

いままでの講習会では、仲間の感想を聞いて、意見を述べて、いいディスカッションができました。
新しい質問も増えました、毎年増やしていいものを作っていきたいと思います。

弱い人に対して

Q15:スクワットの指導方法についてですが、高齢者や足腰の弱い人にスクワットを指導する時、無理をしない程度に痛くなるところまではやらないようにと話しますが、10㎝や20㎝の沈み込みでも効果があるのでしょうか。

続けることで効果が出てきます。10㎝や20㎝が30cm40cmになっていきます。足腰がしっかりしてきた。歩けるようになったという反応が返ってきます。
こんなことで良くなるとは思わなかったと言われます。

 Q16:フレイルの高齢者などに、椅子に座って、机に手をついて立ち上がるスクワットをする時に、注意するところを教えてください。

椅子に座ったら、座面の前にお尻を進めて、膝の前部がつま先より前に出ないぎりぎりにポジションを取ります。曲げた膝の向きとつま先を同じ方向になるよう靴の向きを調整します。手を机において、からだを真っ直ぐにして、股関節で骨盤体幹を前後に動かします。身体が前にいくと足の裏に力がかかります。身体が戻るとお尻に力がかかります。このシーソーを繰り返します。足裏にかかる力をもう少し増やそうと、身体をすこし前に倒すと、てこの原理でお尻が上がります。戻ると坐ります。これを繰り返します。お尻が上がった状態がスクワットの姿勢です。こうしてお尻つまり股関節で立つ坐るスクワットを教えてください。手は机において、手の力も利用します。次の段階では膝に置いて行います。

Q17:フレイル弱い人で立位が保てない方への座位でスクワットと同じ効果がある運動を知りたいです。

座位から支えを使ってスクワット以外には、尻歩きです。坐骨を交互に浮かせて移動します。痛みなく背骨が動きます。
寝てやる、仰臥位、伏臥位の匍匐運動もおすすめです。

Q18:握力が26kg未満になるとフレイルだ、サルコペニアだといわれます(女性は18kg)。道具を使わずに簡単にできる握力のトレーニングを教えてください。

若いひとだと、握力は体重の6割と言われています。体重が33kg以上ある人は握力が20kg以下だと弱くなっていると自覚しましょう。しかし、歳をとって弱くなってくるのは病気ではなく、加齢現象と普段の生活の中で使わなくなるからです。虚弱老人と判断されるサルコペニア、フレイルでは26kg、女性18kg以下が基準です。ペットボトルのふたを開けにくいだけでなく、ビニール袋を破るのも握力がないと難しくなります。あらかじめ準備して、ハサミや道具を使いましょう。
でも、握力を鍛えたいと思ったひとは、生活習慣を変えることです。握力は全身の筋力のバロメーターともいわれます。美立体操以外にもなんでもいいから、身体を動かすことを生活の中に入れてしまいましょう。その中で手を使う時に力を入れて行う、手指のストレッチをすることを考えます。顔を洗う時、タオルをかたく絞る、逆回しで絞る。頭上で絞る、剣道、ゴルフの素振りの中で絞るなど自分の好きな動きで工夫しましょう。腕立て伏せもいいでしょう。膝を着いてならできると思います。机やカベを押すのもいいでしょう。

Q19:運動時の高齢者へ注意するべき点は?

人さまざまであることを理解して、できなくても受け入れることです。この体操は本人の責任で運動していることを自覚させる、してもらう、痛みや苦しさは本人しか分からないこと、主観的な痛み、苦しみを自己評価してやめる勇気を持たせること、指導者側では無理させない、我慢してやらせない、客観的にみてあげておかしな動きに気づくことです。
今までの人生、生活習慣でいろいろなことは我慢して続けなければ成果は上がらないという考えが浸み込んでいる人が多いので、つい頑張ってしまいます。数やると良い結果が出ると思う人も多いので、まず自分の現在の体力を評価して、今現在できること、できないことを明らかにして、低回数で高頻度の原則を教えましょう。少しずつ続けることで、向上することをめざすのです。 

Q20:適度な適度な運動量・強度を知る方法 どの程度「運動」すればよいか?

脈拍を測る実習をしましょう。主観的運動強度の話をしてややきついと思う強さを選ぶ練習をしましょう。ニコニコペースでやりましょうと勧めています。

Q21:レベルに差のある方が一緒に行う際は、どちらのレベルに合わせるべきかいまだに迷う時があります。出来ない方に無理をさせるつもりはないですが、どちらに合わせた方がよいのでしょうか?

真ん中よりちょっと下に設定し、あとは各人にまかせるしかないと思います。ちょっときついという目安でおこなうよう指導しましょう。大勢いる場合、動ける方には物足りなく感じるかなと思うのですが、スクワットでいえば、腰を低くすると強度が高くなることを自分で感じられるようなことをして、自分がちょっときついという強さでやってもらうということでしょう。
強すぎを防ぐために、私が言ういつものことばは「無理なことをすると壊れる。でも無理はやってみないと分からないことがある。そこで、見栄を張っていないか自分に聴いてみましょう。みんながやっているから私もと思うのは見栄ですよ。やめる勇気、やらない勇気を持って参加してください。」です。

Q22:やめる勇気をもってもらうには?運動を回避する場合の判断基準は?

本人しかわからない痛み、やばい感じです。見栄をはらないで止める勇気を持つことだと思います。痛みがコントロールできない場合、発熱、疲労のつよい時「やめる勇気を持つ」これが大切だと思います。指導者はやめる勇気を持つことを理解してもらいましょう。

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