その4-疾患別・症状別(1)

12回に分けて、これまで指導したいろいろな方々からの質問と回答を紹介します。
この質疑を読んで、改めて、ご自分が「へー」と思った質問回答を3つ挙げて、どこが「へー」だったのか、最終回までに書いてください。
そして、課題として「新しい質問を1つ以上」作ってください。
提出方法は最終回にお知らせするので、忘れないようにしてください。

いままでの講習会では、仲間の感想を聞いて、意見を述べて、いいディスカッションができました。
新しい質問も増えました、毎年増やしていいものを作っていきたいと思います。

疾患別・症状別

骨粗鬆症による脆弱性骨折

Q23:圧迫骨折後、痛みがなくなったのですが、周辺が固まってしまい骨盤が常に後傾で、前後傾の動きがほとんどできません。どのような動きから行っていけばよいでしょうか。

前述のQ16のように、股関節で骨盤体幹を前後に動かす……このシーソーを繰り返す。痛くない背骨の運動を探す、クネクネ体操、肘まる体操、坐骨歩き等もいいでしょう。

Q24:胸椎や腰椎圧迫骨折後、コルセットをしたまま生活されている方が体操に参加されています。再骨折しないために装着は続けた方が良いのでしょうか。動きが制限されすぎるような気がするのですが。

ご本人が自信着いてきたら外せるでしょう。制限があっても動かせるのですから、その中で動いてもらいましょう。邪魔だと感じるまでは着けていてもいいのではないでしょうか。

Q25:椅子ストレッチなどで前屈的な動きをする場合、背骨のいつの間にか骨折を心配しています。その場合、長い背中を意識しながら前屈してもらうようにしていますがそれで大丈夫でしょうか?

体幹は一体として動く、股関節中心に前屈することを指導してください。

Q26:胸椎腰椎圧迫骨折で亀背の方など、この体操を続けると改善はみられますか?

変形は治らないけれど、動きは良くなります。圧迫骨折などで背骨の柔軟性がない方に股関節主役のスクワットを上手に伝える指導方法を教えてください。
スクワットでは体幹を固定して股関節で行うのです。骨折があっても体幹を一体化すればスクワットはできると思います。高齢者には椅子のスクワットから行くといいと思います。鼠蹊部のコマネチラインを意識させ、股関節でお尻を上げ下げするイメージをもたせます。むつかしいのは背骨の柔軟性を指導することです。
背骨ほぐしで教えます。圧迫骨折があっても周囲の脊椎を動かすことで代償できることが多いと思います。

Q27:認知症の方が多いです。脳トレ的な事をやると喜びます。ネタがマンネリ化しているのですが、運動にもつながるいいネタありますでしょうか?

運動そのものが認知症対策になるといわれています。仲間がいて、指導者がいてコミュニケーションが生まれることが大事だと思います。
認知症対策にダブルタスク課題がいいといわれます。複数の課題を同時に処理するということです。3歩目大股歩きそのものもダブルタスクですが、さらに3歩目に課題を出すのもいいでしょう。野菜の名前をいうとか、方向転換するとかを考えてみてください。

Q28:側弯症の生徒さんが数人います。もちろんみなさんの前では話しませんが、終わってから、どういう運動をすればよくなるのか?など質問されます。3Sをお話して、自宅でもやっていただいていますが、背中の痛みや脚の痛みなどあります。

背骨の動きに気づいてもらう、特発性側弯症は右凸がほとんどで、水泳のクロールで右でひとかきしたままの状態だと教えます。肘まる水泳体操が有効です。クロールだと左が、背泳では右側がやりにくいだろうとやってみせるのです。そして、左右差を意識させて背骨を動かすことに意識を向けさせることです。
また肘まるだけでなく、3D体操、くねくね体操、はらばい体操、ほふく運動などやってみましょう。

Q29:首の悪い頚椎ヘルニア(老化により一部石灰化しているとの画像診断もある)方に効果的なストレッチや体操、また、首周囲の筋肉をつけていく方法。

神経の症状がないなら、肩こり対策で良いでしょう。肘まる体操、水泳体操、メンコEX、首、肩甲骨周りのセルフストレッチを指導しましょう。

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